第1章 はじまり
ところが。
「ひ、土方さん・・・?
何でしょうか、その黄色い物は」
先程まで湯気が出ていた美味しそうな黄色い塊は、今や別の黄色い塊と化していた。
「何って、マヨネーズだけど」
「いやマヨネーズだから聞いているんです‼
こんなにかけたら食べれないじゃないですか‼」
「より旨くなるだろ?なぁ総悟」
「すげぇや土方さん。
こんな犬のエサ食えんのァ土方さんだけでさァ」
土方に誉められたのか、貶されたのかには分からなかったが、食欲が失せたのは確かだった。
「どうぞそれはお二人でお食べ下さい」
「はもういいのか?」
「あ、はい」
「もったいねー、旨ェのに」
土方が悪気があってマヨネーズをかけたわけではないのは、今の言葉で分かった。
そして、美味しいと思ってくれた事も。
ふふ、と笑ったに、二人は怪訝な顔をした。