• テキストサイズ

【テニスの王子様】私の王子様【越前リョーマ夢】

第14章 テニスと王子様


「リョーマくんのこと…」

リョーマくんのことを考えると、はじめに浮かぶのは、教室で一目惚れした時の顔。教室に差す日差しに目を細め、ふとこちらを見るリョーマくん。

綺麗な顔は私を見つめて、ふ、と笑って「まだまだだね」と言う。

「どう?」

「そうですね、気にしないように、します。リョーマくんは私を好きなんですもんね」

自分にも言い聞かせるように言うと、「まぁ、無理に考えないようにする必要はないと思うわよ」と先輩が笑った。

「夢子は真面目だから、なんでも真面目に考え過ぎるのね。不安になったら全部話すのがおすすめよ。超能力者じゃないんだから、言葉にしないとなにも伝わらないわ」

「はい」

言葉を惜しまないこと。それは私が決めたことのはずだった。

「ちょっと元気出たみたい?」

「あっ、はい、ありがとうございました」

今度は自然に笑える。

難しいことは何もなくて、私は、私と、リョーマくんのことを考えれば良いのか…。

眼鏡をやめてから少しだけクラスメイトが遠巻きになって、心細かったのかもしれない。

明日はもう少しだけ素直になろう。
/ 146ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp