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恋ぞつもりて(裏)~声優さんと一緒~
第5章 片想い
あれからどれくらい時が経ったのだろう。
着ていた服は、大分濡れているみたい。
少し寒い。
手の甲に落ちる雨の雫を眺めていると、ふと体に打ち付けていた雨粒の気配が消えた。
顔を上げる。
「中村さん…」
大きな傘を広げ、びしょ濡れの私に傘を差し出す。
「風邪引くよ。」
「中村…さん…っ」
中村さんは、冷え切った私を抱き締め雨に濡れた髪や背中を撫でてくれる。
「このままじゃ、本当に風邪引くよ…」
「俺の家……来る?」
中村さんの胸に顔を埋めながら、私は小さく頷いた。
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