第28章 glint(裏)
包み込まれる感覚に情けないけど、すぐにイきそうになる。
「マズいな…」
「良すぎる……」
頬を包み込み、口づけを交わす。
潤んだ瞳に濡れた唇。
目が合えば、恥ずかしそうに微笑む姿に俺まで口元が緩んじゃうよ。
本当に愛おしくて愛おしくて…
こうして、やっと手に入れた。
大切な人。
俺の手で壊してしまいそうで怖い。
「良平さん…?」
俺の首に腕を回し、髪を撫でるあやめ。
「私なら平気ですよ。」
「良平さん…ガマンしないで下さい…ね…」
逆に俺が労(いた)われてどうすんだよ。
「うん。ありがとう。」
今日は、素直になるよ。
額と額を付けて、心の中で呟いた。