第9章 私の事、好きですか?
今日、カウンターの当番だなぁ。
行かなきゃいけないよね…
図書館。
いつもだったら、千陽先輩に会えると思って頑張れたのに…
図書館はまったく生徒が居なかった。
この学校の生徒は本をあまり読まないらしい。
けっこういい本あるのに…
もったいないよ、人生3分の1は損するよ‼︎
そんなことを考えているともう図書館についていた。
…千陽先輩もいる。
なんか、緊張するなぁ…
私の胸はドキドキと音を鳴らしている。
「千陽先輩、おはようございます‼︎」
言えた。
ちゃんと言えたよね。
いつもどおりに。
「え、あ、ぁ⁉︎み、実音さん⁈
ああ、お、おはよう。なんか今日いい天気だな〜
あははは〜〜」
…
めちゃくちゃ動揺してるし…
まるわかり。
いつもは、『またおまえかよ』って、言うくせに。
『実音さん』なんて言ったことないくせに。
なんで
なんで…‼︎
こんなことになるのなら、
千陽先輩に会わなければよかったのに。
私なんて、
私なんて、
いなくなっちゃえばいいのに。