第2章 Xeno~偏西風~
トントン…
「…?…はい。」
(こんな遅くに誰だろう…)
そっとドアを開けると…
「夜分遅くにすいません。」
「ジル…」
「すいませんが、
付いてきてもらえますか?」
「え?今から?」
「はい。」
「でもこんな格好だから着替えてもいい?」
ジルはチラリと見下ろす。
もう寝る予定だったため、アヤセは
薄手のゆったりとしたナイトドレスを
着ていた。
下着も付けてなく、
その格好で出掛けるには
あまりにも恥ずかしい…
しかし…
「問題ありません。
そうですね、肌寒いかもしれませんから、
カーディガンぐらいは
羽織って来た方がよろしいかもしれませんね。」
「そ、そう…じゃあカーディガンだけ…」
アヤセはイスに掛けてあった
カーディガンを羽織り、ジルについて行った。