第18章 宴も酣
それから数珠丸さんは潰れることなく、逆に次郎さんの介抱をすると言って次郎さんの元へ向かった。
相変わらず蜻蛉切さんと太郎さんは飲み比べをしていて、ときどき私の杯に酒を注いでくれている。
何気に注がれた酒を飲みながら周りを見渡すと、打刀は打刀で固まって飲んでいたけど、陸奥守さんから距離を少し置いて清光くん、安定くん、和泉守さんが固まって飲んでいるのに気がついた。陸奥守さんはまんばちゃんと伽羅ちゃんと飲んでいた。
あれって、新選組と坂本龍馬の刀だっけ?
仲良くしてほしいけど、やっぱり元の主のことがあるから中々難しいのかな……
なんて思って見回し続けると、粟田口は固まりまくって飲んでいたのを見つける。
短刀くんたちも酒豪なのか、かなりの瓶の量が散らばりつつ、各々のペースで飲んでいて、でもやっぱり可愛さが勝っていた。
なにあのオアシス………
お姉さんあのオアシスに飛び込みたい
これは行くしかない!
そう思って立ち上がると一気にアルコールが回ったのか、フラついて床に倒れ込みそうになり、耳が詰まったような感覚になって聞こえづらくなった。
「おっと、大丈夫かい?いきなり立ったら危ないよ。座りながらかなりの量飲んでるから立ったらその分、アルコールが一気に身体中駆け巡るからね」
光忠が支えてくれていて床に倒れることはなかった。
「あ、ありがと、私は大丈夫だから、ほら飲んでたんでしょ?行きなさい!」
とりあえずお礼を言いなんとか自分の足で粟田口の元へ行ってみた。