第82章 第一印象は重要
「主さん、入ってもいい?」
アルバムを見終わってぼーっとしてたら声をかけられ、どうぞって言って部屋に迎え入れた
「えっと…」
「ボクは乱藤四郎だよ。一気に覚えられないよね」
「ご、ごめんなさい」
「ううん、謝らなくて大丈夫だよ!もう夕飯になるから呼びに来たんだ」
乱藤四郎がそう言うと私の手を取って部屋を出る
またあの広間へ行くと私が入った途端シーンと静まり返った
みんなの目線が怖い
握られていた手をギュッと握ってしまう
「みんなもう見すぎだよ!主さんが可愛いからってそんなに見ないであげて」
その言葉に皆は動き出した
「主!こっちきて」
「いやいや今日はこっちだ」
「俺たちと一緒に食べよう」
みんな私の腕を引っ張った
「そんなに引っ張ったら主の腕が抜けてしまいます。今日は私達と、明日はあみだくじで決めましょう。主それでいいですかな?」
水色の髪をしたいち兄って人が聞いてきて無意識に頷いていた
そしたら皆引っ張るのをやめてあみだくじを作っているが見えた
盛り上がりが凄くてびっくりした
あみだくじも終わったのか、私はいち兄さんと乱さんとその兄弟たちと食べた
「主さん、明日は一緒に馬当番やりましょうよ。俺、1度やってみたかったんです。あ、俺は鯰尾藤四郎」
「兄弟、主が困っている……改めてだが俺は骨喰藤四郎だ」
「馬当番ですか?やってみたいです」
「本当!?やったぁ!じゃあ約束ですよ!」
鯰尾藤四郎は目を輝かせている隣で骨喰藤四郎は少しため息をついていた
私は間違ったことを言ってしまったのかと思った
「………骨喰さん、ごめんなさい、不快にさせてしまって」
「……そんなことはない。兄弟が主に何かしでかす前に止めねばならないのかと思っていただけだ」
「あ、ありがとうございます?」
そう言うと骨喰さんは少し笑った気がした