第30章 ※水も滴る
何度も達しても兼さんは動き続け、口も離れず今度は背中に手を回されて対面座位の格好になった
口が離れると兼さんがやっと言葉を発した
「佳奈、どこにもっ、いかないでくれ」
「いき、ませんよっ、なんで、そんなことっああっ」
なんで兼さんはそういうことを言うんだろうと疑問に思いながら気持ちよさに耐えた
「も、うだめっ、かね、さん、ッああ」
ビクビクと兼さんに抱きつきながら達し、兼さんも最奥を突くとビュルビュルと中へ出したのがわかった
お互いにそのまま抱きしめ合い目が合い、軽く触れ合うキスをするとすぐに離れた
「和泉守さん?」
「兼さん」
「か、兼さんどうしたんですか?」
「敬語」
「…兼さんどうしたの?」
「佳奈、オレを置いてどこか行こうものなら許さねぇからな」
「なんで?私、どこもいかないよ?」
兼さんがなんでこうも執着するのかわからなかった
「ねぇ、兼さん、何があったの?教えて?」
言われないとやっぱりわからないから聞くことにしたけど兼さんは顔を顰めるだけだった