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第6章 濡れないように
「え、かけ…」
「こっちのほうがもっと良い…なんて」
駆は私を後ろから抱きしめた。
た、たしかにこれなら濡れない…。けど、でもでも、これじゃあ…!
「か、かける…」
「んー?」
「歩きづらい」
「頑張れ」
「傘持つのって普通男の子の役目」
「頑張れ」
…。
まぁ、いいか。
そんなに嫌じゃないし。
諦めたようにため息をついて、私は歩き出した。
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