第3章 そうゆう事
本は好きだ。
この性格と頭の悪さからよく意外だと言われるけど、自ら進んで図書委員になるくらい本が好き。
よく学校でも、放課後先輩と一緒に図書室で本を読んだりする。
お互いに本を読んでるから先輩とはあまり話さないけど、この時間、私は凄く好き。
でも、やっぱり今日は落ち着かない。
あんな事想像するんじゃなかった。
さっきから全然文章が頭に入ってこなくて、同じ所を繰り返し目で追っている。
暫くして、先輩が本を閉じた。
「…?今日、読むの遅いんだな。どうした?」
仮にも彼女である私が言うのもなんだけど、女の子とは無縁っぽい先輩でも、そうゆう事。考えるのかな…。
このままじゃあいつまで経っても読み終わらない。
こうなったら、聞いてみよう!!
私はろくに読んでいない本を少し乱暴に閉じ、先輩を真正面から見つめた。
「…なに?」
「あの…先輩…!」