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【 銀魂 】愛を教えてくれた人 ― R18 ―

第1章 消えない過去、消せない過去




「あんま舐めてっとその綺麗な顔に傷が出来んぞ!!」


あぁ、五月蝿い。弱い犬ほどよく吠えるってこういう事。
大口を叩くだけ叩いて、いざとなれば直ぐに尻尾を巻いて逃げるくせに。


「もう一度言う、辞めろと言っている。」


私の忠告を無視し再び降りかかろうとする野郎の手を掴みそのまま相手の額目掛けて頭突きを食らわしてやった。
その反動で野郎は背中から床に倒れ、私の中に入っていた物がヌルっと気持ち悪い感覚で抜けた。

野郎はすぐに立ち上がり、何とも情けない姿ですぐ側にあった刀を鞘から抜き私に向ける。
廃刀令というこんなご時世にそんな物騒な物ぶら下げて。

私も人の事は言えないのだけれど。

私は布団の下に隠していた刀を取り、同じように鞘から抜き刃先を野郎に向けた。


「へっ…やろうってんのか?女のくせに何が出来るってんだ?女なら女らしく黙って男に抱かれてりゃいいん……ぐああっ……」

「減らない口ですねお客様。手が震えてますよ、どうぞ、イ(逝)ッてください。」


私は最後まで言葉を聞かず、野郎の腹部を斬りつけた。無心で。

少しその屍と流れる血を見て、着物を羽織り簡単に帯を巻いた。

すると悲鳴が聞こえていたのであろう、バタバタと数人の足音がこの部屋に近付いてくるのが分かる。
そして勢い良く開かれる襖。刀を持ち私を睨むここの見張り人達。
私はただソイツらの顔を真顔で見ていた。


「貴様!客人に何という事を!…どうなるかわかっているだろうな?」

「やれ!!殺せ!!」


二人目に離した見張り人の掛け声で数人の男達が一斉に私に切りかかる。


「………遅い。」

「ぎゃああっ…!!」

「ぐあああっ…!!」


面白い位に隙を見せてくれる、男達の隙間に入り刀を交わしそしてそのまま何人か纏めて刀で斬りつける。
バタバタと血を流し倒れる見張り人達を見て、残りの一人に身体を向けた。


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