第4章 「お疲れ」
登場の仕方は丸いステージの中央は上げ下げが可能なので、ステージの周りを煙(水蒸気)が吹き上げた瞬間にわたしはステージの中央と一緒にバーン!って感じ。
分かりにくい?
だってしょうがないじゃん!
今、すっごい緊張で焦りまくりなんだから!
今回用意された衣装は、アイドルって感じの白を基調としたミニワンピ。
袖無しで、背中があいたもの。
ウエストはベルトの様なものでしめられている。
靴は、黒のロングブーツ。
ちょっと····大胆すぎじゃないですか······?
と文句を言う暇もなく、鏡の前に座らされる。
まずはヘアメイクをしてもらった。
わたしの髪はショートだ。
色は少し明るめの茶色に染めている。
それを丁寧にヘアアイロンで緩く巻いていく。
そして最後に薄いメイクをしてもらった。
プロの人がするとこんなにも仕上がりが違うんだ······。
頭にはミニハットがついている。
鏡に写った自分はまるで別人のようだった。
でも、緊張で顔がひきつっている。
大丈夫!
わたしなら出来るっ!!