第9章 真央霊術院2
私たち姉妹が真央霊術院に入学を果たしてから約1年の時が経とうとしていた。
私は相変わらず、目立たず静かに学院生活を送っていた。
そんなある日、私が中庭を歩いていると霊術院の入口の門の付近に人だかりが出来ているのを見つけた。
何があるのか興味が湧いた私はその人だかりに近づいてその辺の人に聞いてみることにした。
『あの、今日は何かあるんですか?』
「ん?ああ、今日は護廷十三隊の隊長と副隊長が霊術院の視察に来るんで、みんな一目見ようとこうして集まってるのさ!」
へぇ、護廷十三隊の隊長と副隊長か。
どこの隊の人が来るんだろう。
私が人だかりから少し離れた位置でその様子を眺めていると、ゆっくりと門が開き、そこから2人の死神が入っていた。
「あーーーーー、だる。何で俺が真央霊術院の視察なんかに来なあかんねん。」
「隊長、生徒達がいる前で大声で仕事の愚痴を言うのはやめて下さい。」
「なんや、惣右介ェ!文句あんのか!」
大きな声で文句を垂れながら入ってきたのは、金髪ロン毛の隊長とまだ若い副隊長だった。
『……あれが、隊長?護廷十三隊って大丈夫なの?』
私は思わず、そう零してしまった。
「これはこれは!5番隊隊長殿、副隊長殿ようこそいらっしゃいました!ささ、こちらへ!」
恭しい態度で出てきた学院長に連れられてその死神は霊術院の中に入っていった。