第4章 新たなる
水無瀬 華
ただ今想定外の事態に困惑しております
『お…重い………』
まさか、真剣がここまで重いとは…
ここで思い出して欲しい
確かに彼女はそんじょそこらのチンピラなんかよりよっぽど腕が立つ
しかし、何と言っても彼女はまだ幼い
人間で例えるならば小学生になりたての子ども程度
そもそも木刀で戦うのとでは全然違うのだ
『これは戦う以前の問題だぁ……はぁ〜、体を鍛えるところから始めなきゃか…』
まだまだ先は長そうです
五十嵐 蘭
困っています
『む…難しいぃ〜』
これでも近所の同い年くらいの子どもたちよりは頭が良い(つもりでいた)私
それにしても、この教科書難しい!!!
ナニコレ!こんな字読めなしい!!
これが先生なしで勉強するには少々……いや、かなり難しいということに今更気づく
そもそも、普通なら真央霊術院に合格したある程度実力のある者が、入学してからきちんとした講師に教わりながら何年もかけて勉強していくもの
それをまだ教育らしい教育を受けたことのない子どもが自力で勉強しようとしても土台無理な話
『お姉ちゃんに教えてもらいながらちょっとずつ進めなきゃか〜』
お姉ちゃんに追いつくにはまだまだかかりそうです