第3章 2人っきりの生活
私たちはすぐに『日達』から去った
兄のことが気になったが、今はまずこの場所から遠ざかるのが先だ
「どこいくの?お姉ちゃん」
『んー…とりあえず、修行するのに木刀とかいろいろいるよね』
「流魂街にそんなの手に入るところあるの?」
『心当たりがないことはない!!流魂街一治安の悪い地区…流魂街北の80地区『更木(ざらき)』!』
「……………………ちあんってどういう意味?」
ガクツ…
そ、そこから説明しなきゃいけないのね……
『要するに、悪い人が集まるところってこと!!更木なら木刀だけじゃなくて真剣も手に入るはず!』
「じゃあ、今からその更木に行くってことだねっ」
『そうっ!じゃあ行こっか』
それから私たちは歩いた
私たちのいた日達から更木まではかなりの距離がある
私たちは三日三晩歩き続けた
何の用意もせずに飛び出してきたため、食料もなく、空腹になりながらも私たちはひたすら歩いた
そして…………
『「つ、ついたあぁぁ〜〜」』
((ぐぅ〜〜〜〜))
『………アハハ』
「お腹空いたー」
『まずは腹ごしらえだね…』
そういうわけで、私たちは食事ができるところを探しに行くことにした
たいていの街は中心に行くほど人が増え
賑わっている場合が多いので、
私たちは中心街に行くことにした
「ねぇ……子どもが私たちだけな気がするのは気のせいかな?」
『気のせい…じゃないよね……』
たしかによくよく見れば周りの、ちょっと…いや、かなりいかついお兄さんたちの視線が痛い気がしてきた
そう思ったそのときだった
私たちの目の前にいきなり
がたいのいい男が3人、私たちの行く道を
塞ぐように現れた
蘭の体が強ばるのがわかる
「よお、お嬢ちゃんたち。こんな所でなにしてんだァ?」
「パパとママはどうしたんだ〜子羊ちゃん」
「君たちみたいな小さな子がこんなところを歩いてたら、俺達みたいな奴に………殺されちまうぜぇ〜!!!」
3人めの男がそう言い終わらないうちに
男たちはどこかに隠し持っていたらしい
木刀で私たちに襲いかかってくる
私にはその光景がなんのことはない
ゆっくりとした光景に見えた
彼らが遅すぎるのか
私が速すぎるのか