第32章 触れる(AN)
相葉さんが
どうしてもっていうから
膝枕をさせてあげてる。
ちょっと、おっきめの
L字ソファの上で
相葉さんが足を伸ばして座ってて
俺はその足に頭を乗せて
相葉さんに背を向ける形で寝転がってる。
その状態で、しばらくふたりでテレビ見てて。
「ねぇ、相葉さん」
横向きの体勢から
相葉さんの顔を見るために
くるっ、と仰向けになって相葉さんを見上げた。
「ん?」
下から見上げても
余計な肉とかはなくて
顎がシュッとしてて
普段は見れない角度から
相葉さんを見ていることに少しだけ興奮した。
「あのさ、…」
俺の話に相槌を打ちながら
相葉さんの右手が
俺の頭を撫でる。
「ねぇにの、
ここにさ、こう、座ってよ」
相葉さんが指し示しているのは
自分の脚の上。
同じ体勢で
重なるように座って、という事らしい。
もう、膝枕しちゃったし
今更恥ずかしがるのもアレかなって思って
その言葉に素直に従った。
相葉さんの、脚の間に座って
その胸に寄り掛かる。
相葉さんが、両腕を
俺のお腹にまわしてきたから
その手を包むように自分の手を重ねた。
相葉さんの胸に
背中が密着してるからか
相葉さんの鼓動とかが
背中からつたわって
自分が、相葉さんの一部になったかのような錯覚に陥る。
突然、相葉さんの指が
お腹を擽るように動いたから
思わず手を離した。
「わ!やめてよ、」
「んふ、ごめんごめん」
そのまま、右手が
俺の頬に触れた。
そして、唇に移動すると
唇の端から端までを
丁寧に指でなぞっていく。
さらに、顎、首筋、鎖骨、と下がっていき
指が胸のある1点に触れた。
「ぁ、ふぅ」
思わず吐息が漏れる。
散々
乳首を撫で回し、
指はどんどん下がって
お腹、お臍を通って
太腿に到達した。
内腿を、
指先が触れるか触れないかの距離で
撫でられる。
「にの、」
不意に呼ばれて
顔を相葉さんの方に向けると
キスされた。
そのまま、ゆっくりと
体勢を変え
ソファに押し倒された。