第1章 本編
マスルールの腕に抱かれて、心地よい倦怠感の中、会話をしていた。
「俺、名無しさんの事好きだって気付いた時に、本当にドキドキして眠れなかったです」
「恥ずかしいな」
「絶対他の男に取られたくない、って思いました。
そしたら今日よりにもよってシンさんと一緒にいる所を見かけたんス。
早く告白しないとまずいと思って、片付けが終わったらすぐに来ました」
「…」
「俺は、名無しさんにはシンドリアにいて欲しいです。
駄目ですか?」
すやすやと寝息を立てる名無しに気づき、マスルールは独り言を止めた。
次の日の朝
「あれ?何でマスルールさんが朝から緑射塔に…って言うか今名無しさんの部屋から出てきませんでしたか?!」
「あっ逃げた!」
名無しが起床して鏡を見ると、首筋には無数のキスマークが付いていた。
おしまい