• テキストサイズ

【暗殺教室】たかが私、されど私。

第3章 排除。



「た、ただいま…」


家に帰ると、珍しくお母さんがいた。

玄関で私の帰りを待っていたようだ。

…恐ろしい顔をして。


「E組、ですってね。」

「う、うん…。」

「何をしてそうなったか、きちんと説明してくれるかしら?」

「え、お母さん聞いてないの…?」

「もちろん聞いたわよ。

ただ、あなた自身の言葉で、あなた自身の口から答えてほしいの。」

「は、はい、えっと…」


それから、私は事細かに説明した。

もちろん、カンニングなどしていないということも。

「あなた、母親にも嘘をつく気なの?」

「嘘なんかじゃないの!」

「じゃあ、どうしてE組になんて落ちたんだろうね!?」

「そ、それは…。」


ああ、もうダメだ。

完全に信じてもらえない。


「わ、私だって行きたくてE組に落ちたわけじゃないんだから!

いいよ、E組に行くくらいなら、学校なんてやめてやるっ!」


「な、何ですって!?

あなたねぇ、そんなんでいいと思っているの?

私は、教育者なのよ?教育者の娘が不登校だなんて、

そんなの、周りに知られただけで恥ずかしくて外へ

出られないわよ!」


お母さんはいつも、周りからの評価を気にしてばかり。

私の気持ちなんて、一度も考えてくれたことないんだから。



でも、マジギレ寸前のお母さんをこれ以上逆撫でするのは危険だ。

私は、どうすることもできない。


「とにかく、E組だろうと何だろうと、

学校にはきちんと通ってもらいますからね。」


お母さんはそういうと、キッチンへ入っていった。








誰も私のことをわかってくれない。

どうしてこうなったのか自分でもわからない。

誰か助けて。


そう言いたいけど、

助けてくれるような人もいない。

私の人生、破滅。

もう、何もかもやめたい。



朝が近づくにつれ、

そんなことしか考えられないようになっていた。
/ 38ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp