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【暗殺教室】たかが私、されど私。

第3章 排除。


穂乃花side


「絶対に見てました。視線を感じたんです。」


同じクラスの女の子が言い張る。

名前は…興味ないから覚えてないや。

今私は、テストのカンニングの疑惑で、

生徒指導室に呼び出されている。


「本当にそんなことしたのか?南風野。」


もちろん、私はそんなことしない。

そんなことで点を落とすようなマネ、したくないから。


「していません。」


私は静かに答えた。


「私は、テスト2週間前からしっかりとテスト勉強をしてきました。

こんなことで受験に不利になるようなマネはしません。」


全て、事実だ。

正直に答えたまでだ。


「また、そうやって、しらばっくれるの!?

学力を捏造して、それであなたはいいの!?」


あー、でたでた。

“あなた自身のためにならないわよ”

そう言って、先生を味方につける気だ。

ほんっとうに、綺麗ごとはスラスラと出てくるんだな。


「私は、事実を言っただけです。」

「でも、見られたって言っているじゃないか。」


先生まで…。

誰も私のこと信用してくれないの…?


「因縁くらい、後からいくらでもつけられます。」

「えっ!私が嘘をついてるっていうの!?

ひどい、そんな人だなんて…。」


いや、あなたの場合、最初から思ってたでしょ。

女子って怖い。本当に怖い。


「せ、先生、嘘じゃないんです。

し、信じてください…。

カンニングされたことについては、もう、なんとも思っていませんが、

あ、あまりに南風野さんが可哀想で、私、私……。」


涙まで流し始めた…!

演技派だなぁ。

どうしよう、勝ち目無いよ。


「私、本当にやってません!」

「こんなにも君のことを思ってくれるクラスメイトの前で

まだ嘘をつくつもりか!」


あー、ダメだ。

信じてくれそうにない。


「南風野、少しこの部屋で待ってなさい。

君は…もう帰っていいよ。」


ああ、どうなるかなぁ、私。


あっ!

あの女の子、部屋を出るとき、

先生にバレないように舌を出してた。

先生って本当に単純。

まあ、仕方ないか。

監督の先生が寝ちゃってたから確認できないし。

どうしよう、退学とか言われたら。

こんなしょうもない理由で…

親に見せる顔ないよ…。
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