第15章 禁忌（R18：岩泉一）

　肌蹴させられた胸部からこぼれる乳房を、彼の男っぽい掌が包みこむ。

　まだキスと胸への愛撫だけなのに、秘所が濡れてきているのが分かる。ショーツに覆われているのが心地悪い。

　疼いて仕方ない内腿を擦りあわせると、彼はそれに応じるようにして私のいいところに触れてくれた。


「っあ、……ん、……っ」


　縦になぞられた花唇。

　ショーツ越しに触られただけで腰が跳ねる。

　とろり、またひと滴。
　自身から蜜が溢れたのが分かって、恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだと思った。


「すげえな、とろとろ」

「……っそ、れは、言わなくて、い」

「俺が欲しくてたまんねえか、そうか」

「っ、先生！　……は、はじめ！」


　窘めたいのにいまいち決まらない。

　それがどうにも悔しくてむくれてみたのだけれど、彼はそれすら愉快だといった様子だった。

　完全におもちゃにされている。
　いや、幸せだけれども。


「でもくやしい！」


　両手で顔を覆って嘆いた私をみて、かわいいなお前は、そうこぼしたのは彼のほう。

　両手で顔を覆ったまま指間から彼をみて、まあね、そう返してみたのは私のほう。

「──生意気」
　小さく掠れた声で囁いた彼は、流れるような動作で私の下肢からショーツを抜きとった。