第4章 水仙姫《1》
「────────────ッ!!」
快感が凄すぎて声にならない。
目の前がチカチカする。
腰から下がガクガクと痙攣している。
「───っはぁっ、ぁ…ぅ…」
「挿れただけでイったみたいだね。指が食いちぎられそうだ」
激しい快感の波の向こうからエルヴィンの声が聞こえる。
次第に固く強張っていた身体が弛緩していき、膝が折れそうになる。
「まだまだ休むには早いな」
「っは…あぅぅ…」
ぐったりと重い腰を片手で引き上げられて、中に入った指を動かされる。
くちくちと、音を立てて動く指に嫌でも声が漏れる。
「すごく吸い付いてるよ、気持ちいいのかい?」
覆い被さるようにしながら中を掻き回されて、頭がクラクラする。
探るように動く指がイイ所に触れて腰が跳ねる。
「っひあんっ!あ…あ…あぁ…」
快感が強過ぎて、恐怖すら感じてしまう。
勝手に涙がこぼれて、アイマスクに吸われる。
「へぇ。エルミは此処がイイんだね」
エルヴィンは笑いを含んだ声で私の耳を舐めると、ぐりぐりと執拗にその箇所を攻め立てる。
「やあっだめぇ…あぁんっ!」
「気持ちよさそうな顔して…」
くすくすと笑いながら、空いた手で胸をやんわりと揉んでくる。
下腹部に受ける激しい愛撫と胸に受ける優しい愛撫に翻弄されて、じっとしていられない。
腰が指の動きに併せて、揺れる。
背中に感じる温もりと、快感に溺れてしまう。
目の前に見える絶頂に向かってまっすぐ進む。
(後少し…っ!)
ぐんっと下腹部に意識が集中して、目の前が真っ白になる。
全身がひきつれたようにビクビクと痙攣をはじめ、固く強張っていく。
声の限り叫んでしまいそうになるのをなんとかこらえてシーツを噛む。