第3章 百日紅の幻想
「なんだ、その下品な声は」
嘲りながらも、足はまだ止まらずに私の胸を弄り続ける。
器用に下着をずり下げるようにして敏感な場所を刺激する。
「相変わらず無駄にデカいだけだな。…なぁエルミ?」
つま先を胸に埋めながら、見下ろして私を笑う。
触れられている場所からビリビリと快感が走り身体を縛り付ける。
「自分でスカートをめくり上げろ」
胸を弄られる快感に頭の芯が痺れた様になる。
普段なら殴り倒す勢いのその指示にも、素直に身体が動いた。
立ち上がってエプロンドレスをたくしあげていく。
真っ白のひらふわ下着が現れる。
あんなにひどいことしかされていないのに愛液でぺったりとくっついているのが自分でも判る。
太股まで垂れていく愛液に羞恥心で頭がおかしくなりそうだ。
「どれだけ淫乱なんだお前は。それともマゾか?」
呆れたような声に、下腹部がまたキュウッと収縮する。
もしかしたら本当にそうなのかも知れないと心配になる。
兵長になぶられる事に快感を覚えているのかもしれない。
「返事は?」
「…も…申し訳……ござ、 いま…せん…」
恥ずかしさに目が潤む。
(ダメだ。溢れる)
ぽろりと一粒の涙が零れ落ちた。
兵長は無言だ。