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百日紅の夢[進撃の巨人]【裏】

第3章 百日紅の幻想


気付くと、背中の拘束は解かれていた。
その代わり、鎖と首輪が行動を制限する。

「さぁメイドらしく主人を呼べよ」

また、いつもの冷えた瞳。
まるで飢えた獣のようだ。
ぞくりとする。
先ほどの全身が氷つく様な感覚とは違う、胸から下腹部に掛けて甘酸っぱいものが走り抜ける様な感覚。
自然、目が潤み頬が紅潮するのがわかった。

「……ご………ごしゅじん…さ‥ま」
「そうだ。やれば出来るじゃないか」

ぐい、と鎖が引かれて、仰向かされる。
背中が硬い床に押し当てられる。

「……立て」

リヴァイ兵長の声でゆっくり起き上がる。
また、頭からつま先までチェックされる。
リヴァイ兵長の冷たい視線に身体が熱くなる。
何もされていないのに、下腹部がキュウッとひきつれる感じがした

「何をもぞもぞしてる?メイドらしく、礼儀正しく立っていろ」

即、指導が入る。
慌てて姿勢を正すが、それでもおなかの中のムズムズは治まらない。

「…ベッドまで歩け」
「は、い」

フラフラと力の入らない膝を叱咤しながら歩き出した。
一歩進む度にぢゃり、ぢゃり、と重たい音が部屋に響いた。
兵長はベッドサイドに腰掛けると視線でブーツを指した。

(脱がせろってこと?)

兵長の足元に屈み込んで、片足ずつ靴ひもを緩めて脱がせていく。
視界には入らないのに、見られているのが……はっきりわかる。
脱がせ終わったブーツをベッドの足元にまとめて並べた。
立ち上がるべきか否か悩んでいると、唐突に兵長の足が胸を擦り上げた。

「ひっぁ…っ!?」

器用に胸の頭頂部を刺激されて、思わず声が漏れた。
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