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百日紅の夢[進撃の巨人]【裏】

第3章 百日紅の幻想


とっさに両手を着いていなければ顔面打撲程度では済まなかっただろう。
睨もうとして顔を上げればそこに憎らしい顔はなく、薄暗い部屋の壁があるばかりだった。

唐突に背中に相当な重量を感じた。
振り返るとなんと背中を膝で踏みつけられている。
背骨がめしりと嫌な音をたてた。

「さて。メイドが主人の部屋に入る時は…」

見下す冷たい視線に歯を食いしばる。
兵長の右手にはあきらかに大型動物用の鎖が握られている。
空いた左手でまた私の顎を持ってエビ反りにする。
背骨にかなり負荷が掛かって辛い。

「失礼致します、だ」

兵長は言葉を発するのにあわせて人差し指と中指を私の口内に差し込む。

「指を咬めるなら咬んでみろ…その後はどうなるか分からんがな」
「ふ…ぐ……っ!」

口内を二本の指が蹂躙していく。
舌を挟んだ指が上顎をなぞる。
唾液が溢れて零れる。
舌をつかまれているのでうまく呼吸が出来ない。

「んぅ…っ」

次第に酸欠で意識が朦朧としてきた。
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