第1章 口実。【森田剛】
「ここ……私の身体……もう、熱い……から」
「ここ?」
「あっ……剛、触るの!?」
「……感覚、掴みたいから、頼む」
「……う、わかっ……た」
「本当だ、もう熱い。ここも、こんなに硬くなってる……俺の指で感じてるの?」
「んっ……ぁ…っ、そ、う……あなたの指で、ずっと触れて欲しかった……私の、身体に」
「俺も……その肌に、君の肌に触れたかった」
剛の指が、私の背中をそっと撫でる。
熱くて、ドキドキして、もう、なにがなんだか分からない。
これは練習。台本の読み合わせ。
「この、柔らかい胸も」
「っ……んんっ……」
「ほかの人に触れられるなんて……嫌だ」
「あっ、だ、だめぇっ……」
「だめ、なんて書いてないだろ?ちゃんと、読んで」
こころなしか剛の息が熱い。
後ろから抱きしめられて、服の中に手を入れられて、胸を触られている。
「もっと……もっと、私に触れて、乱暴でもいいから、あなたでいっぱいにして……っ」
「っ……!、好きだ……っ」
「!!……えっ……?」
「ごめん、もう俺……無理。我慢できねぇ、ごめん」
「んっ……んっ、んん……」
突然剛がそう言ってきたかと思えば、台本を奪われ、投げ捨てられる。
唇を塞がれて、熱い舌が絡まってくる。
「ご……う……」
「もっと、俺だけを見て、俺だけを呼んで、俺だけに見せて」
「あっ、ああっ……や……っ」
耳元で甘くそう囁かれ、耳を噛まれ、舌が入ってくる。
「剛、お願い……っ」
「……嫌?」
「違うのっ……もっと、ちゃんと触って……っ」
「……!」
「今まで、誰にも触らせなかったところも……全部、触って……」
「……俺で、いいの?」
「剛じゃなきゃ嫌なの……剛が好きだから、剛がいいのっ」
「……馬鹿。んな事言われたら、止めらんねぇだろ……」
胸を噛まれて、乳首を噛まれて、舐められて、私はただ嬌声を上げる。
身体中を剛の指や舌が這うのにゾクゾクして、頭が真っ白になる。
「すごい濡れてる……」
「んっ……」
「指、まず一本入れて慣らすから……」
「うんっ……んんんっ……ぁっ……」
「痛い?」
「だいじょ……ぶ……」
「動かすよ?」
「ひああっ!やっ……んっ!」
指で中を解されて、剛ももう我慢の限界のようだ。
「もう、挿れて、いい?」