ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*
第2章 TRIGGERの楽と天
「なあなあ、どっちが良いと思う?」
「んー……どっちでもいいんじゃない?」
「ちょっ!!!!ちゃんと選んでよ!!」
「んじゃあ……右」
パソコンから少しだけ目を離して美樹の持っている服をチョイスする。
「本当に?!なあ、子供っぽくない?」
「……大丈夫だよ………可愛いよ」
「むう!」
「……なに?」
「……心がこもってない」
「そう?」
今日はTRIGGERのライブの日。
オフの日はがっつり昼近くまで惰眠を貪る美樹が、朝早くから起きてプチファッションショーを開催していた。
そんな美樹を横目に見ながら私は、パソコンと格闘中。
公式ブログのチェックやら芸能ニュースのチェックをしないとね。
「なあ、化粧のノリが悪いんだが」
「パックしたの?」
「したけど……どうしよう?!不細工に見えるんだけどっ!!こんな顔で天に会えないよ!!」
「ライブに行くだけだよ。挨拶はしないから大丈夫だよ」
「でも!!ライブ中に目があったら?!
どーしよう!!」
(どーにもならないし、どーにかなったら大変だよ)
「TRIGGERねぇ……」
パソコンの画面にはTRIGGERの画像。
確かに実力、人気ともに凄いよ。
アイドル界でもトップクラス
(うちの先輩たちには負けるけどね)
でもねー……
メンバーの2人はよろしくないよ。
九条天は思いっきりネコかぶってるし
八乙女楽は……
最悪な男だよ。
私は画面の中で格好つけてる八乙女楽の顔を指で弾いた。
「ばーか」