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ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*

第6章 好きだからキライ


「ね……1つ聞いてもいい?」

「ん?」

「私に彼氏がいるとか考えなかったの?」

「彼氏?おまえにか?」

「うん……」


普通は考えるよね。


「考えるわけないよな」

「即答だね」

「当たり前だろ。仮にいたとしても」

「ん?」

「そいつからを奪えばいいだけだ」

「……」


奪うって……その自信どこに売ってるんだよ。
いくらで買ったの?

突っ込みたいけど、抱きしめてくれる腕が心地良いからスルーしてあげるよ。



なんか遠回りしちゃったな。
あの時、ちゃんと楽を信じていれば辛い思いなんかしなくてもすんだのに。

枕を濡らしながら眠りにつく事もなかったかも知れない。


「はぁー……私ってバカかも」

「ん?なんか言ったか?」

「……ごめんね」

「なんだ?急に」

「あの時……楽のこと信じられなくて」

「過ぎた事だ。もういい」

「でも……」

「今が良けりゃそれでいいだろ」


やっぱり楽ってかっこいい。
姿、形がかっこいいんじゃない。

楽の内面、考え方、それがかっこいいんだ。


「やっぱり楽よりいい男なんていないね」

「だろ?」


自信満々な笑みに私までなんだか笑ってしまう。

腰に回した手に力を込めてもう離れたくないと意思表示をしてしまう。

楽の腕の中にいる心地よさに浸っていると



「なあ」

「ん?」

「今夜は帰したくない」

熱を帯びた声に私も素直に答えてしまう。


「私も……」

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