• テキストサイズ

ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*

第6章 好きだからキライ


あー……
いやな事を思いだしてしまった。


「……ちゃんと話してくれよ」

「言いたくない」

「なんでだよ」

「言わなくてもわかるでしょ?」

「わからねぇから聞いてるんだろ」

「とりあえず、手……離してよ」

「理由を言うまで離さねぇ」

「離してよ!!」


ぎゅっと握られた手が痛いんだよ……
まるで心を握られているみたいで痛いの。

泣きたくなるくらいに痛い。

なんで今更?
今になってはっきりと振られなくっちゃいけないの?

その言葉を聞きたくないからあの場所にも行かなかったし、連絡も取れないようにしたのに。


「おまえの口は飾りかよ」

「なん……ですって?」

「言いたい事はちゃんと言え」


なんでそこまで言われなくっちゃいけないのよ。
わかった、もういい。

言ってあげる!


「楽が浮気したからだよ」

「はあ?」

「だから楽が浮気したから!」

「俺が?誰とだよ?」

「知らない女」

「はあ?知らない女ってなんだよ?」

「私が知るわけないでしょ!でも、指輪買ってたじゃない」

「指輪……?」

「見たんだから!!楽が綺麗な女の人とジュエリーショップにいたところを」

「おまえ見てたのかよっ」


見たわよ、見てショックを受けましたよ。

楽の浮気を知って私がどれだけ傷付いたと思ってるの?


「なんで声をかけなかったんだよ。おまえに会いたいって騒いでいたんだぜ」

「なんで私がアンタの浮気相手に会わないといけないのよ」


私の楽を返してって修羅場が見たかったの?
趣味悪すぎでしょ。


「バカだな、おまえ」

「どうせ私はバカですよ」

「一緒にいた女、お袋だぞ」

「はあ?!」
/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp