第1章 真田幸村 両ルート恋度MAX特典「相変わらずの二人」
幸村「俺はお前を、離したくない」
なだめるように、なおの手が幸村の背中を撫でる。
「私も離れたくないし、そんな事考えてもいないよ?」
少しだけ身体を離し、幸村を見つめ、微笑む。
「私、強くならないとね。幸村を泣かせないように」
優しい指先が、幸村の目元をそっと拭った。
幸村「あと、さ・・・」
また申し訳なさそうに、幸村が俯く。
幸村「飾り、壊しちまって、悪かった。お前が大切にしてくれてたのに」
「そんな・・・!幸村のせいじゃないよ」
幸村「代わりに、また何かお前にやる。何がいい?」
「いいってば」
幸村「良くねー。お前が欲しいもの、何でもやるから」
「えー? んーー・・・」
首を傾げ、考える仕草。
「今一番欲しいものは・・・」
なおの両手が、幸村の頬を包む。
「幸村」
悪戯っ子のような笑みを浮かべ、なおがそう告げると、
幸村「それなら、今すぐお前に、全部くれてやる」
幸村の唇が、なおの唇を甘く塞ぐ・・・