第3章 上杉謙信 謙信誕生祭~抑えきれない感情~
【おまけ】
秀吉(誰だ、城内の奴か・・・?)
政宗(昨日の夜あいつは誰と居たんだ)
秀吉「うわッ!」
政宗「いてぇ!」
廊下の曲がり角で、出合い頭にぶつかる。
秀吉「あ、悪い。ちょっと考え事をしてた」
政宗「いや、俺の方こそ」
しばらく無言の二人。
秀吉「・・・昨日の夜、なおに会ったか?」
政宗「いや。・・・・お前は昨晩、何していた?」
なおの首筋に見えた、赤いしるし。
秀吉・政宗(こいつではない、か)
二人の聞き込みはさらに続く・・・
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幸村「なおに会えたか?」
戻ってきた佐助に聞くと、
佐助「ああ。多分、なおさんは今夜もここへ来る」
幸村「へぇ。どうせ今日も宴だ。あいつがいればそこそこ盛り上がるし、丁度いいな」
佐助「いや・・・」
なおの首筋に見つけた、淡い痕。
あれは多分・・・
佐助「宴は止めておいた方がいいと思う」
幸村「何でだよ」
佐助「きっと、今夜がクライマックスだから」
幸村「はぁ・・・?」
早朝に出かけた後、ずっと部屋に籠っていた謙信。
その表情はいつもの謙信らしからぬ、そう、まるで恋に悩める青少ね・・・
佐助「心の中とはいえ、これ以上言うと斬られそうだ」
大切な友人であるなおの幸せの為に
敬愛する、悩める主君の為に
佐助「とにかく、今夜の宴会はキャンセルだ」
幸村を促し、信玄の元へと向かった。