第2章 武田信玄 本編応援キャンペーン「彼の心を狙いうち」
「信玄様っ・・・」
手を引かれ、引きずられるように歩くなおが、信玄の背中に何度も声を掛ける。
信玄「君には色々教えられるな」
振り返らず口にする言葉は、なおの耳には届かない。
嫉妬・・・ 俺が。
笑ってしまう。
けれど、悪くない心地だ。
信玄「入って」
通された部屋の中を、なおが遠慮がちに見渡す。
「ここは・・・」
信玄「俺の部屋」
後ろからなおをそっと抱き締め、耳元に唇を寄せる。
「!? あの・・・っ」
信玄「お茶も出さずに申し訳ないが」
指で耳をなぞり、そのままなおの顔をこちらに向けさせる。
信玄「今すぐ俺に抱かれてくれないか」
柔らかな唇に口づけ、優しくついばんだ。
首に回されたなおの腕が、信玄の情欲をそそる。
信玄「なお・・・」
天女を逃がすまいと、抱き締める腕に力を込めた。