第3章 永久の向日葵☆音也
音也の話というのは、亡くなったお母さんのことだった。
音也のお母さんが入院しているときのこと。
その時育てていた向日葵が咲いたら、お母さんは家に帰って来る。
そう信じて、幼い音也は向日葵を育てた。
そして、
向日葵が咲いた日。
お母さんは亡くなった。
「太陽みたいに明るい人になってね。」
その言葉を残して。
音也「それから向日葵を見ると思い出しちゃうんだよね。」
そう言って寂しそうに空を見上げた。
(そんなこと知らなかった…)
半年も一緒にいるのに。
音也「!何で君が泣いてるの?」
舞「…えっ?」
あれ?
ほんとだ。
いつの間にか私は涙を流していた。