第8章 大きな壁☆真斗
うぅ…?
気がつくと私は自室にいた。
舞「私…なんで…?」
(やっと気づいたのかよ。)
(第一人格なのですから、もっとしっかりしてもらえます?)
舞「あっ…ごめんなさい…」
(謝ることはねぇよ。俺はお前の一部だからな。)
(ええ。アナタの意識が薄くなれば、他のアナタが動きますから。)
舞「うん。ありがと。」
本当のことを言うと1人になりたい。
でもそれは無理だ。
第一人格(普段の私の状態)を支えるように色々な人格が独立して存在する。
それが私、高上舞なのだ。
どんなに望もうとも1人にはなれない。
ふつうなら慣れてしまって何ともないのに、今日はそれが辛い。
…体が重い。
私は壁にもたれかかり、そのままずるずるとしゃがみ込んだ。