第5章 紫原 敦
後日、彼女から真相を聞き出した。
雨の中公園に居たのは、放課後以前遊んだ男の彼女と友人数名に呼び出されたからだそうだ。
女子の復讐心は恐ろしく、その夜、帰宅途中に歩道橋の上から突き落とされたそうで、気付いたら病院のベットの上だったそう。
「ま、自分がしてきたことのツケが回ってきたのかなーって♪」
「はぁ、次そんなことして来たら俺が捻り潰すし、千穂ちん、これからは隠し事禁止だから」
「はいはい♪ 敦にはもうぜ~んぶさらけ出しちゃうから♪」
「ふふっ、やっぱり二人はいいコンビだね♪」
「室ちん、俺の千穂ちんなんだから、いくら室ちんでも渡さないから!」
そんなこんなで、三人で過ごす楽しい昼休みはあっという間に終わってしまった。
「じゃ、敦! 部活終わるまで待ってるからね!」
「変な男に言い寄られたら」
「敦が捻り潰してくれるんでしょ?」
「わかってるなら――――」
主導権を握りたいのに、千穂ちんには全部乱されてる気がして……
「やっぱムカつく……」
END.