第4章 【リヴァイ】
気づいたときには、おれはそのガキの目の前に立っていた。
周りには、巨人がうじゃうじゃといやがる。
胸くそ悪い。
「なあ、おい」
おれが声を掛けると、そっと目を開けた。
「お前は死にたいのか?」
なぜ、こんなことを聞いたのか。
今でも分からない。
ただ、少しこのガキに興味を持った。
それだけだ。
『死にたいわけではないけど、生きる希望がなくなった。ただそれだけ』
本当に10代そこらのガキか?
今、逃げ回っている大人たちよりも、今まで甘えて戦えない腰抜け共よりも強い意思を持っているように感じた。
言っている言葉とは裏腹に、目には鋭い刃のような凶器が潜んでいるように見えた。
これが、本当にただのガキか?