第6章 錆びた扉の桃源郷 ※R15くらい
「確か裏の倉庫って、今あんまり物置いてないですよね?
そこ掃除したら俺、住めるんじゃないかって思ったんスけど」
「確かに今、あんまり使ってないから大して物は置いてないけど、掃除する必要はあるねー。多分結構汚い」
「私もお手伝いします!」
「じゃ僕は物品の調達係ね」
「白澤様、力仕事したくないだけじゃないだけッスよね?」
「そんな事はないよ!槐ちゃんが住むなら当面の生活用品はそろえるべきでしょ?
まー、ホントは槐ちゃんとお買い物デートとしけ込みたいけど、連れまわすわけにも行かないからねぇ」
という事で、白澤様は私の当面の生活必需品の類を、
桃太郎さんと私は倉庫の掃除と引っ越しの準備。
現・桃太郎さんの部屋は本人曰く
「大した私物は置いてないです」
とは言ってもプライバシーがあるだろうから私は倉庫の掃除の方をとりかかることにした。
小屋の埃を取り払い、既にあった薬品の在庫達をなるべく隅
に配置する。
重いものは桃太郎さんが一緒に運んでくれた。
ここに来るまで白澤様が漢方の薬屋さんをやっている事を知らなかった私に、桃太郎さんは色々な事を教えてくれた。