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私立ウィスタリア学院~新米教師とイケメン教師たち

第10章 事の発端①


しかしアヤセには1つだけ
気になることがあった…

「…ねえ、1つだけ聞いてもいい?」

「何だよ。」

「何で私なの?」

「……」

シドは少し考えるも、

「わからねぇよ。
気がついたら好きだった。
それじゃダメなのか?」

と返す。

「…だって…」

アヤセは少し恥ずかしそうにする。

「何だよ。」

「だって…
シドが通う大学には
綺麗な女の人たくさんいるでしょ…?」

「は?お前そんなこと気にしてんのか?」

「そ、そんなことって…

だって私はシドよりもいくつか年下だし、
化粧なんてしてないし、
洋服だってブランド物なんかじゃなくて、
安いショップの子供じみたものだし…。」

そうアヤセがいうと、
シドはアヤセの体をを見下ろす。

私服校であるその日のアヤセの格好は
デニムのスカートにボーダーのカットソー
というとてもシンプルなものだった。

シドは眉を寄せると
「確かに……ハァ…お前、色気ねぇなぁ。」
とため息混じりにいい放つ。

その言葉に
アヤセはカァッと顔を赤くする。
「わ、悪かったわね…!

……だ、だから
どうせすぐ飽きられちゃったり…
他の女の人のとこ
行っちゃうんじゃないかって…」

「なるほどな。」

シドがニヤリとする。

「誓ってやるよ。
絶対浮気はしないし、
お前のことすげぇ大事にしてやる。
見た目なんかじゃない
もっと違うものに惚れてるって
思わせてやるよ。」

「……!」

「キス以上のことも、
お前の心の準備ができるまでは
しねぇよ。」

「…ほんと?」

「ああ。俺は嘘はつかねぇ。
絶対に幸せにするから
安心して、バカみてぇに幸せなツラして
俺の隣にいろよ。」

ずっと不安だったことが無くなって、
安堵の気持ちからか、
アヤセの顔に涙が流れる。

「は…!?そこで泣くか!?」

アヤセはヒック…としゃくりあげると
「泣くよ……だ、だって…
ずっと不安だったから…」

「ったく、コロコロ表情変えて、
面白れぇ奴…。」

そういうとシドは優しい表情で、
いとおしいアヤセを
ギュッと抱き締めた…。
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