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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第9章 ❦ SPECIAL THANKS ❦ Vol.2


「わぁ…! こんなに沢山!
美味しそうですね! これ、松本さんが?」

「…僕が。」

「智さんが… 凄い!クッキーなんて作れるのですね!
皆、喜びますね! 僕も楽しみ!」

「…本当にそう思う…?
皆、喜んでくれるって…」


どう見たって美味しそうなのに
何故か智さんは不安そうにしていて


「当たり前じゃないですか!
僕も時々お料理をするけど…翔さんはいつも『美味しい、美味しい』って食べてくれるんです
焦げたものでも何でも…
翔さんが言っていました。美味しいと感じるのは味覚だけではないと。
好きな人が作ってくれたものには愛の味がする
だから美味しいのだと…」


智さんの瞳が、揺れる


「潤さんも同じ様な事を言ってた…」

「松本さんはもちろん、僕も、施設の子供達も…
皆、智さんの事が大好きですから
きっと愛の味を感じられるはずです」

「愛の、味…
そっか… そうなんだね
…ありがとう、和也」


微笑んだ智さんは、もういつもの智さんに戻られていた





「お待たせ〜」


お店の従業員さんを数人従えて、お二人が戻っていらした


「ケーキ120個だって! 翔くん買い過ぎじゃない?」

「120個?」


智さんが目を丸くする
僕はウンウンと頷いた


「一緒に食べましょうね!
智さんのクッキーも、ケーキも両方楽しみです!」

「うん、皆で食べようね」

「チーズケーキ1個は残しとけよ?」


牽制する翔さんに
今度は目を合わせて笑った
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