第9章 ❦ SPECIAL THANKS ❦ Vol.2
「そろそろ支度しようか
…と、その前に翔くんに連絡しとかなきゃね」
電話を取りに行き、僕にも聞こえるようにスピーカーにして電話をかけ始めた
和也と逢うのも久々
あの二人は…幸せにやってるのかな
「うーん…出ないな」
何度目かのコールの後、終話ボタンを押そうとした時
『…もしもし』
櫻井さんの、明らかに寝起きの声が聞こえて
「翔くん? 潤だけど
もしかして寝てた?」
『あー…今何時…?』
「もうすぐ2時になるけど?」
『マジか! おいっ、和也起きろ!』
『んー…』
『もう2時だって!3時のおやつにケーキ間に合わないぞ!』
『ふぁ?!』
『パンツ! パンツどこ行った! あった!』
『翔さん、それ僕のパンツですっ…!』
「「…」」
「パンツって… 翔くん何やってんの…」
二人が何をしていたのかは一目瞭然だ
それ以上は言わないであげて、と
呆れる潤さんのシャツをクン、と引っ張る
「和也、聞こえる…?」
『智さん?!』
「ゆっくりでいいよ。
でも、パンツはちゃんと履いて来るようにね?」
『ぶっ!』
櫻井さんが盛大に吹き出したのが聞こえて
潤さんと目を合わせて笑った