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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第9章 ❦ SPECIAL THANKS ❦ Vol.2


「智!服も着ないで何やってんの!
…水、被ったの…?こんなに冷たくなって…
身体、温めよう?一緒に入るから、」


一向にお風呂から出てこない僕を心配してか
潤さんが脱衣所の扉を開けて、僕を見るなり声をあげた


「ごめんなさい…」

「いいから、ほら」


櫛を手から外され、
温かいシャワーを頭からかけられると
感覚を無くした指先に体温が戻ってくる


「智…」


湯船に浸かり、潤さんが僕を後ろからギュッと抱きしめた
どうして僕を責めないの…?
どうしてそんなに優しくするの…?


「お願いだから、これ以上自分を傷つけないで…?
俺の大事な智を傷付けたら
いくら智でも許さないから」

「潤さん…」

「後悔してる?
俺を選んだ事、」

「…」

「…松岡さんの所に行きたい…?」

「そんなんじゃ…!」


違う
そうじゃない


「俺じゃ智を幸せにしてやれないのかな、」

「違うよ…!」


振り向くとそこには
悲しみに歪んだ潤さんの顔


「僕が好きなのは潤さんだけだ!
後悔なんかしてない
ごめんなさい、違う…違うんだ…」

「悪いのは俺の方だよ
俺が不安になってたら余計に智を不安にさせちゃうね
ごめん
ごめんな…」

「潤さん…」


それぞれの想いを巡らせながら僕達は
戸惑いながら…ただ、抱きしめ合っていた
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