第8章 ❦ SPECIAL THANKS ❦
❦ 翔Side ❦
まともに触れ合うのは久しぶりだ
表情に出やすいから、潤の感情が手に取る様に分かって面白い
こんなにわかり易い奴なのになんで
ずっと想っててくれた事には気付けなかったんだろうな
啄む様なキスを繰り返すうち
潤の唇が薄く開いて、ゆっくりと舌を押入れた
潤もそれに応えてくれる
俺の欲しいモノを、くれる
同じ気持ちで今を共有している事が何よりも嬉しかった
「んっ…」
シャツの裾を捲り上げて素肌に触れて
そのまま背中に手を回した
ビクッと揺れる身体
背中、弱いんだよね。
「っ…! しょ…うっ…!」
耐えるように
ギュッと首にしがみついてくる潤が、愛しい
肌から伝わる温度も
普段じゃ絶対に聞けない、艶のある声も
全てが愛しい
親に勘当されようと
世間がどう思おうと
俺は、潤を…
「愛してる」
「…!」
そんな顔、すんなよ
初めて言ったから驚いた?
「愛してるよ、潤」
もう一度
言い聞かせる様に伝えた
ダイヤの様な涙が一つ、溢れて
「俺、もっ… 翔を愛してる…!」
子供のように縋る潤の髪を撫でて
それから、きつく抱きしめた