第8章 ❦ SPECIAL THANKS ❦
「後悔しないか…?」
「する訳ねーだろ?
男・櫻井 翔をナメんなよ?」
「ハイ、ハイ…」
ビビリな癖に芯が強くて
真面目で負けず嫌いで
「舐めるのはオッケーよ?」
エロいのに爽やかで
優しいのに帝王で
「何言ってんだ、バカ…」
「今日、休みだし?」
そんな翔が、
「俺も、休みだけどな…」
「え? マジ?
じゃあ愛を深めちゃう?」
何よりも愛しい。
「…付き合ってやってもいいよ、」
愛しい。
「じゃ、遠慮なく」
「…うわっ! バカ! 此処でじゃねえっ…!」
「じゃ、ベッド行く?」
「…行く。」
「すぐシャワー浴びてくる」
何処かの王子様みたいに
手の甲にチュッと口付けて
笑顔の余韻を残して去っていく
「俺はお姫様かよ…」
ドキドキと高鳴る心臓の音だけがヤケに煩くて
これじゃまるで期待してるみたいじゃん、って
間違いなくしてるんだけど…
余裕の翔に比べて俺ばっかりこんなじゃ
なんかちょっと悔しい