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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第8章 ❦ SPECIAL THANKS ❦


「松本さん、小山さんが見えました」

「あぁ、今行く」


時計を見れば、21時半を回ったところ
やっぱり仕事がいつもより忙しいんだろう
翔ももう、終わってるのか…?
今夜は…俺より先に家に帰ってるだろうか


「松本さん、ご無沙汰です」

「こんばんは、小山くん
久々だね? 仕事忙しいの?」

「そうなんですよー
激務! ブラック企業!」


フンフンと息巻きながらウオーキングをしてる
随分とご立腹な様子で…


「でも今日はまだマシですよ!
ここんとこ22時回るとかザラですもん!」


22時…
なんだ日付変わるまで仕事してた訳じゃないんだ。


「でも先輩は若いですよね。仕事終わるなり毎日ダッシュで帰ってますよ
アレ、絶対女んとこ行ってると思うんだよなぁ」





…やっぱりそうなのか
そういう事なんだな…


「松本さん? どうかしました?」

「いや…
ハイ、じゃあランニングにシフトしますよ?」

「え? もう?!」

「スピード上げまーす」


ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、
スピードUPのボタンを押しまくる


「待って、待って! 速いっ…!」

「5分頑張りましょう
スピード変えちゃダメですよ?」

「えぇぇ…」


小山くんにクルリと背中を向けた



『アレ、絶対女んとこ行ってると思うんだよなぁ』



怒りよりも悲しみよりも
ただ、ただ…


虚しかった
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