第7章 Eternal Burgundy
「此処…?」
大学の時に潤が住んでいたマンションとは程遠い、民間のアパート
駐車場と思われる砂利スペースには確かに潤の車が停まってる
モニターの無い呼び鈴を押すと、家の中から『はーい』と声がして
なんの警戒もなく玄関のドアが開いた
「わざわざすみませ… え…?」
山口さんが来るもんだと思ってたんだろう
俺の顔を見て凄く驚いた顔をしてる
「急に悪かったな、」
「いや… つーか、なんで翔が…?」
セットしていない緩くパーマのかかった髪
白いシャツにジーンズ、眼鏡というスタイル
昔から潤は外に出る時はいつもキメていたから
たまに見る事のできるラフな格好が好きだった
「…コレ、山口さんから預かってきた」
「あー…サンキュー
って、だからなんで?」
「昨日のお礼しようと思ってジム行ったら休みだって言うから日を改めるつもりでいたんだけど…
山口さんが、さ」
「…そーゆーことね…」
「昨日は助かったよ、ありがとな」
ワインの入った紙袋を渡すと
そんなのいいのに、と言いながらも受け取ってくれた
「ワイン…?」
「好きだったろ?」
「…っ、コレ…」
潤が
ギュッと唇を噛み締めた