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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「嫌いになれてたら苦労しねぇよ…」


え…? それってどういう意味…?
僕の事を嫌いになったわけじゃないの?
じゃあ…じゃあなんで、この女の人と…

しょーくんは徐ろにソファーから立ち上がると
フラフラとドアの方に向かって歩き始めた


「ちょっと…! どこ行くの…!」

「…来ないんなら先に帰るぞ」

「えっ…?」

「ほら」


僕へと伸ばされた手を


「一緒に帰るっ…!」


ギュッと掴むと、同じように握り返してくれた




「あんた達なんなのよぉ〜!!」








繋いだ手が温かい
階段を降りると


「あっ! 戻ってきた!」


増田さん…きっとソワソワしながら待っててくれたんだね


「お前なぁ…余計なことしてんじゃねーよ、タコっ」

「へへっ、さーせん!」


しょーくんにデコピンされた所を押さえながら
“間に合って良かったね、雅紀くん”って
増田さんは嬉しそうに笑った








家に帰るまでずっと手は繋がれたままで
夜道とは言え恥ずかしかったけど
それよりも
僕の汗ばんだ手のひらがしょーくんにとって不快じゃないか
そっちの方が気掛かりだった

しょーくんは今、何を考えてるの?
手のひらからしょーくんの気持ちを読み取れればいいのに
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