第6章 ブラコンですが、何か?
久々に入ったしょーくんの部屋
しかも、未だ手は繋がれたまま二人でベッドの縁に座ってる
「しょーくん、あの…」
「なんで…?」
「え…?」
「なんで俺の事避け始めたんだよ…」
そうだよね
そこ、ちゃんと話さなきゃだよね
「…しょーくんが豹変したのは僕のせいだから…
僕が居なければ、って思って…」
伝えなきゃいけないことは沢山あるのに
なんだろ、上手く話せないや…
ちゃんと伝わってるかな…?
「あの女の子は…?」
「女の子… あっ、」
「抱き合ってたろ、」
あぁそうだ… あの子…
しょーくんを忘れる為に利用してしまった子
「告白されて…付き合ったんだ
しょーくんを忘れらるんじゃないかって思ったから…
でも、結局彼女のことを好きになる事はなくて…彼女の方がそれに気付いて、それで、別れようって言われて…」
「そっか…
俺の事は? 忘れられた?」
意地悪な瞳
「忘れられてたら…あんな怪しい地下クラブまで迎えになんて行かないよ、」
「…フフッ」
何その満足気な表情
しょーくんに勝てるわけなんてないけど、ちょっと悔しいなぁ
「上書きは? されたのか…?」
「へ…? ウワガキ?」
「上書き」
しょーくんの親指が、僕の唇をスッと撫でて
…ドキドキする。