第6章 ブラコンですが、何か?
❦雅紀Side❦
「125番… 125番…」
貼り出された合格者の受験番号の中から
自分の番号を探した
奇しくも僕の受験番号は、しょーくんの誕生日
「あるじゃん! 125番!」
「えっ?!」
突然後ろから聞こえた声に振り向いた
「増田さん…!」
「雅紀くん、合格おめでとーう!」
「あっ、ありがとうございます…
って、増田さん?! 山藤高の生徒だったんですか?!」
「そう! 俺、サッカー部!」
増田さんに会うのはどの位ぶりだろう
そう言えばあれから…全然会ってなかった
「合格祝いしよ!」
「へっ?! 合格祝い?! 二人で?!」
「そ! 二人で!
近くに美味い店あるからさ、ね?!」
無理矢理連れて来られた場所
そこは…
「らっしゃっせーー!!!」
金髪と茶髪のお兄さんが厨房を取り仕切るラーメン屋さんだった
「おー! マッスー! よう来たな?」
「ダチか? 珍しいな」
「俺の後輩なんっスよ! 高校の合格祝い!」
「へぇ! 兄ちゃん、山藤高合格したんや!
そらめでたいな!
今日は上田の奢りでええわ!」
「勝手に決めんなよ!」
なんだか揉めてるみたいだ
俺、場違いじゃない…?
「味噌バターコーン一つね! 雅紀くんは?」
「僕は…えっと、」
「マサキくん、て言うん…?」
茶髪のお兄さんが僕の顔を覗き込む
「そうっス! 彼の名前は、櫻葉雅紀!」
「櫻葉… 櫻葉?!」
二人は目を丸くした
何、何? どういう事?