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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


昼休み
いつもなら、スマホを開ければしょーくんからのラインのメッセージが必ず入っているのに
今日に限って一件も入っていなくて
なんとなく…僕がしょーくんを避けている事に気付いてるんだって思った

夜は夜で
僕が部活から帰る前に家を出たようで
朝方まで帰って来る事はなかった


次の日も、次の日も
僕が家に居る時間帯をわざと外しているかのように
しょーくんと顔を合わせる事は殆んど無くて
たまに居合わせた時には目も合わせずに
無言で僕の横を通り過ぎる
冷え切った二人の関係性は
僕の心を益々固執させて行った
最初にしょーくんの手を離したのは
他でもない、僕自身なのに…









「雅紀くんのことが好きなの
私と…付き合ってもらえますか…?」


今まで何の意識もしていなかったクラスメートに
突然告白された
いや、可愛い子だなとは思うけど
しょーくんの事しか頭になかった僕には青天の霹靂だった


「友達からでいいの」


“友達から”
その言葉に。




「うん。友達から、宜しくね」


気付けばそう答えて
自ら握手を求めていた
しょーくんの事は出来ればもう考えたくなかった
他に目を向ければ、忘れられるかもしれない
そうすれば…しょーくんが豹変するような事はもうきっと無いはずだから…

頬を染めて嬉しそうに笑う彼女に
少しばかりの良心の呵責を感じながら
貼り付けた笑顔を向ける事に意識を傾けていた
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