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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「しょ…くん…!やめ……! うぁぁっ……!
はぁっ はぁっ…… 夢か…」


心臓がバクバクと煩い
無意識に首に手をやると
首輪をされていない事にホッとした
夢なんだからそんなのされてるわけないのに
首を締め付ける細い革の感覚があまりにもリアルで


「怖かった…」


時計を見るとまだ明け方の4時を少し過ぎたところ
本来ならもう一眠り出来るけど
さすがにもう、あんな夢を見るのは御免だった
音を立てないようにそっと起き出してエナメルバッグに制服を詰め込むと
トレーニングウエアを着込んで通学鞄を掴んだ

父さんも
母さんだってまだ寝ている時間帯
階段をそっと降りてリビングへ向かい、冷蔵庫の牛乳を一杯飲むと
昨日のおかずの残りを少しだけ摘んで
僕は…しょーくんから逃げるように家を後にした


部活が始まるまで2時間近く
僕は河川敷を何往復も走った
昨日見たあの光景と今朝の夢を頭からふるい落とすかのように
走って
走って…
そのまま朝練に参加して
朝のホームルームが始まる頃には疲れ切っていた


「雅紀、どーした? 何かあった?」

「別に…ほっといてよ」


心配してくれる風ぽんの声に
なんだかイライラした
八つ当たりなんかして最低だな、僕……
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